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自家製固形絵の具 [復刻版]

先日の席で、ルロワ(この日飲んだブルゴーニュ)のコルクが、放置して腐った水彩絵の具の匂いがする、と盛り上がっていた(笑)
要するに、湿気の多いちょっとカビっぽい蔵のような匂いということなのだろうけれど……そこでふと思い出したのは、自分が使っていた絵の具。
カラーインクは使わずに、透明水彩絵の具を使っていたのだけれど、絵の具は全て乾かして使っていた。琺瑯のパレットに、全ての絵の具を絞り出して、ゆっくり乾かし完全に固める。使うときは、筆に水を含ませてグリグリとこすり、還元させて使う。固形絵の具を使う要領と同じ。
こうすると、濃度も細かく調整できるし、なによりも無駄がない。自分が好んで使う絵の具のメーカーは、高価なものが多いので助かった。

こうして自家製固形絵の具にして長年使っているうち、とうとう一番好きな色を使い切ってしまった。ところが、この時に問題が。
新しく作った自家製固形絵の具は、同じ絵の具の品番でも、色が違っていたのだ。つまり、長年愛用していた使い切った自家製固形絵の具は、酸化したのかなんなのかよくわからないけれど、変化をおこしていて、発色や、色の滲み方、質感などが新しいそれと異なっていたのだ。
古い絵の具の独特の発色のほうが好みだったので、それっきり、新しく作ったお気に入りだった色はあまり使う事がなくなった。そのうち、好きな色が使えなくなったので…水彩画を描く事は少なくなってしまった。

使っていた紙はワトソン。過酷な扱いにもへたれない良い紙だ。人によっては、若干アイボリーがかかったところが気に入らないかもしれないけれど、オオノはそれがお気に入り。
『ウォッシュ※』という技法を多用していたのだけれど、紙の塗れ方によって、微妙に絵の具の滲み方を変えてくるワトソン。厚いしっかりした紙ならではの偶然の表現。粗い絵の具の粒子の表面の残し方も好き。
テクスチャに拘りたい人にはお薦めです。

  ※ウォッシュ:滲みを利用する水彩画の技法の一つ。あらかじめ紙を水で濡らして、そこに筆を入れる。


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